2011 01123456789101112131415161718192021222324252627282011 03

又三と惟朔…百田尚樹著『錨を上げよ』を読む 

暇に任せて本を読んでいるが、いつも思うのは100冊の良書よりも、1冊の“魂が揺さぶられる”本に出遭いたいと思っている。
百田尚樹『錨を上げよ』上下巻(講談社)は、今の僕にとってはまさにそんな作品。
著者の自伝的小説とも言える大作である。
古くは五木寛之『青春の門』しかり、青春大河小説と呼ばれるものは数あるが、
最後まで読者を掴んで離さない冴えわたる筆致と、爽やかな読後感を与えてくれる作品は案外少ない。
『錨を上げよ』はまさにそれに値する作品であると思えた。

著者の分身とも言える主人公=作田又三の不器用で無鉄砲な生き方は、
昨年読んだ花村萬月の自伝小説『百万遍』(青の時代上下巻・古都恋情上下巻)の主人公・惟朔に通じるものがある。
昭和30年代生まれのオジサン世代なら、比較しながらぜひ両方の作品を読んで欲しいと思う。

又三と惟朔…魅力的なキャラクターを生み出したどちらの作品も甲乙つけがたい。
この2冊は、今のところ僕の“魂が揺さぶられる”一押し本である。

錨を上げよ(上) (100周年書き下ろし)錨を上げよ(上) (100周年書き下ろし)
(2010/11/30)
百田 尚樹

商品詳細を見る
スポンサーサイト



[ 2011/02/15 ] 読書 | TB(0) | CM(2)