放浪画家の山下清は線路に沿って歩いたという。
海援隊が歌った「思えば遠くに来たもんだ」では、歌詞の中にレールに耳を当てるフレーズが出てくる。
今でこそ線路内の立ち入りは許されないが、その昔はおおらかな時代だった。
私も線路に沿った道を歩いている。
トラックが行き交う国道は、歩いていても騒々しくて落ち着かないし、何といっても無機的だ。
生活感が漂う線路沿いは、歩くたびに景色が変わり、それを見ているだけで心が踊る。
今日は中条から坂町までの区間を羽越本線に沿って歩いた。
カタコトと走る普通電車や貨物列車が田園風景に見事に映えていた。
鮭が遡る荒川を渡り、広域農道から仕方なく国道7号線に入ると1台のクルマが私の横に止まった。
「どこまで行くんですか?乗ってきませんか」
親切な中年の女性から声をかけられた。
「歩いてるんです。ありがとう」‥と、返答すると、女性は「お気をつけて」と言葉を残して去っていった。
声をかけられたのは初めて。
素直に嬉しく、歩くペースも一段上がったほどだった。
そうそう、今日は真っ黒に日焼けした自転車の女の子にもすれ違った。
声をかけれなかったが、荷物満載のツーリング仕様だった。
今日は20キロほどの行程なので、道の駅でのんびりと昼寝をしたり、ゆとりをもって歩くことができた。
昨日とは打って変わった晴天の下、汗を拭きつつ村上市に到着。
ホテルのチェックインまで時間があるので、市内をぶらり。
さすがに鮭の町、軒から吊るされた鮭を初めて見た。
これを見れただけでも、この町を訪ねてよかったと思う。
さて、気になるのはコロナの状況。
東京の感染者が124人を数えた今日、今後の旅に暗雲が立ち込めないことを祈りたい。
■2020年7月3日 新潟県胎内市~村上市 39493歩 25.67キロ
■タウンホテル村上
■晴れ時々くもり

※中条を出て、まっすぐに伸びる広域農道を歩く

※地方ではありふれた風景

※やさしく流れる胎内川を渡った

※夏真っ盛りの新潟


※線路に沿って歩く


※平木田駅前で見つけた廃屋

※坂町の駅前通り

※荒川は鮭の町

※430メートルの荒川橋を渡る

※荒川は鮭が遡上する川だ

※道の駅でしばしの昼寝

※村上の町を歩く


※鮭の町、村上ならではの風景

※鍛冶町の鍛冶屋さん

※造り酒屋もあった
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