泊まったホテルが温泉付きだったので、朝から入浴して痛みがある右足を揉んだ。
ロキソニンを飲み、湿布を貼って出発。
何とか由利本荘までの28キロを頑張りたい。
日本海が見渡せる道の駅鳥海を過ぎ、国道7号線を逸れて金浦の町に入った。
今日は曇天だが雨が降ってないだけありがたい。
天気が良ければ雄大な鳥海山が見えるはずだが、重い雲に閉ざされてわずかに裾野が見えているだけである。
このまま勇姿を見ずに終わりそうだ。
雑草に埋もれてしまった飲食店や廃墟になった巨大ホテルを横目に歩く。
コロナの影響もあったのだろうか、ここまで歩いてきて旅館や民宿の廃業、休業をたくさん見てきた。
そんな中、金浦駅の近くで大正時代創業という洋菓子屋を発見。
コロナ禍で休業している店が多いので期待してなかったが、店内に明かりが灯っていた。
店の看板商品の『鳥海山麓窯出しシュークリーム』を衝動買い。
店内で食べると言ったら、コーヒーも出してくれた。
血糖値の不安を抱える身なので、甘いものを控えてきたが、誘惑に負けてしまった。
もちろん、シュークリームは美味しかった。
再び7号線に戻り歩き出すが、右足の痛みがどんどん増してきた。
バス停の待合所で靴下を脱ぎ、足を揉む。
筋肉痛かと思っていたが、おそらく神経痛のようだ。
足を上げる動作に痛みが走る。
ここからが苦しい歩きを強いられることになった。
痛みがひどくなるとバス停の待合所を探し、歩くよりも長く休む状態になってしまった。
さらに厄介なことに、由利本荘市に入ると国道7号線は歩道がない区間が続き、痛みをこらえながら必死に歩く。
昼食のコンビニおにぎりを食べてロキソニンを飲んだが、速効性があるクスリの効果もなく、ついに西目の道の駅でリタイア。
痛みも極に達し、足が上がらない状態だった。
予約した由利本荘のホテルまであと5キロの地点だったが、ここでタクシーを呼ぶことにした。
情けないが、白旗である。
痛みをこらえて歩いた距離は22キロ。
天気も悪くなかったし、マメの痛みもなかっただけに不本意な一日になってしまった。
誰もがそうだろうが、なんらかのアクシデントに遭うと、過去の経験値から置かれている状態を『これなら大丈夫』とか、『アカン』とか判断する。
過去に北アルプスを縦走したとき、膝の神経痛に苦しみながら下山したことがあったし、昨年受けた開腹手術の痛みも半端じゃなかった‥そんなことを思い出しながら、今日の痛みは『もう、アカン』だった(笑)。
しばらくホテルでの休養も考えて、続きは明日、ダメだったら明後日、まずは体調を万全に整えることに専念したいと思う。
今日は東京のコロナ感染者が200名を超えたという。
秋田県の天気予報は明後日からの大雨を告げている。
梅雨末期、しかもコロナ禍のなかでのチャレンジを選んだ自分である。
リスクは承知だったはずだが、いずれすべてが好転することを祈りたい。
■2020年7月9日 秋田県にかほ市~由利本荘市 34482歩 22.41キロ
■本荘グランドホテル
■くもり

※象潟の町で見つけたホーロー看板。といっても、数年前にすでに撮影済み

※道の駅鳥海から見える日本海

※金浦の町にあった老舗菓子店

※看板商品を食す

※金浦で。天気が良ければ鳥海山が見えるはず

※国道7号線沿いで。何の養殖だろう

※仏さまもあった

※由利本荘市に入ると、国道7号線は歩道がなくなった。必死に歩く

※8日前に新潟を出発して224キロ。よく歩いてきたと思う

※バス停の待合所は足の痛みを癒す場となった。
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