2021 04123456789101112131415161718192021222324252627282930312021 06

石川文洋『80歳、歩いて日本縦断』を読む

私が住む町、今日の気温はなんと31.6度C。全国一の暑さでした。
いよいよ灼熱の我が町、夏の扉を開けたようです。

このところ自作のホームページ『琺瑯看板探検隊が行く』のリニュアル作業に追われて、読書の時間が少なくなっていますが、久しぶりに新刊を購入して一気読みしたのが石川文洋『80歳、歩いて日本縦断』。

80歳になった報道カメラマンの著者が、2018年7月から翌2019年6月にかけて、北海道宗谷岬から沖縄県那覇市までの日本列島3500キロを徒歩で縦断した記録です。

著者は65歳のときに日本海側を縦断しており、このときのルポは『日本縦断徒歩の旅 65歳の挑戦』(岩波新書2010年)として上梓されていますが、私はこの記録を読んでから、歩いて日本を縦断するというとてつもないチャレンジに興味を覚え、「いつかは、自分も」と、大いに感化されてしまいました。
65歳という年齢で縦断をしたいとう事実にも驚きましたが、それ以上に、歩き目線でゆっくりと流れていく日本の風景を見るという贅沢な旅に憧れをもちました。
3000キロという途方もない距離をひたすら歩く行為の中で、何を思い、何を感じるのか…これは体感した人でないと分からないと思います。

夢を実現するために、コロナ禍に翻弄された昨年、北海道から鹿児島県佐多岬まで94日間をかけて実際に歩いてみましたが、マメや脚の痛みに苦しみながらも、旅に同化し、ほんのわずかであるが自己の魂が浄化されていくのを感じることができました。
日本縦断は、62歳の私でもヤル気があれば挑戦できることを学んだ日々でした。

さて、前置きが長くなりましたが、本書の感想です。

80歳を過ぎた著者の二度目のチャレンジは、日本海側を歩いた前回から、今回は太平洋側を選んでいます。一日の歩行距離は平均15キロ。週に一日を休養や原稿執筆にあて、体調を整えながらの旅です。
また、青森から茨城までは津波に襲われた東日本大震災の被災地を訪問し、被災者の声を聴き、復興の現状や原発の実態をレポートしていきます。
そして、ゴールである出身地の沖縄県では基地問題を取り上げながらの旅になっていきます。
報道カメラマンとしての神髄をいたるところに発揮し、現代の日本に巣くう社会問題をえぐっていく姿は、深い感銘を覚えるルポとなっています。

歩き旅のルポでは、日本橋から京都三条大橋までの旧東海道を忠実に辿っており、これからの私のチャレンジにも参考になりました。
また、山陽道については、昨年私が歩いたルートとぼぼ同じで、岡山県の西片上で泊まった老舗旅館についても触れており、私も同じ旅館に泊まっただけに、親近感を覚えながら楽しく読ませてもらいました。

著者は65歳の挑戦後に心筋梗塞に見舞われ、病と付き合いながら四国八十八ヶ所お遍路、そして80歳での2度目の日本縦断という、圧倒的なパワーを見せてくれました。
今回のチャレンジは、報道カメラマンとしてベトナムや世界の紛争地域で活動した著者ならではの、あくなき好奇心の表れだと思わずにはいられません。

20210514001trd.jpg


メインサイト『琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★

↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪ 
にほんブログ村 オヤジ日記ブログ 定年オヤジへ

スポンサーサイト



[ 2021/05/14 ] 読書 | TB(0) | CM(2)