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美濃路を歩く② 清洲~羽島

清洲から戻り、中2日で再びJR清洲駅に立つ。

これから、垂井宿までの残り40㎞を歩く小さな旅が始まる。
空は青いというのに、どこからともなく風に乗った雪が舞っている。

それにしても寒い。
ヒートテックやらダウンやら、ネックウォマーやら、果てはヒートテックの股引まで。
なのに、泣きたくなるくらい冷える。

清洲宿から国府宮がある稲葉宿までは、それこそ黙々と歩く。
それでも体はちっとも温まらない。

稲葉宿はそこらじゅうで道路工事をしていた。
本陣前でもしかり。
三角コーンが並び、重機で大きな穴を掘っていた。

この寒さの中、ひたむきに旗を振っている交通誘導員の人たちにはまったく頭が下がる。
つい先日、三五シンシャから出ているベストセラーの『交通誘導員ヨレヨレ日記』を読み終えたばかりなので、ヘンな親近感があるのだ。
この仕事で働く人の平均年齢が60歳超えというのも、厳しい現実。
本陣前の誘導員の横顔にも、ヘルメット越しに深いシワが刻まれているのが見えた。

国は、平穏に、おいそれとは年を取らせてくれないようだ。
平日にこうしてのんびりと歩き旅を楽しんでいる自分は、恵まれているんだろうんなぁ…などと思いながら通り過ぎた。

さて、苦労知らずの酔狂な私は、相変わらず黙々と歩く。
稲葉宿から萩原宿、起宿は古い家屋や商家も残り、いかにも旧街道を歩いているという感慨があった。
過去に、ホーロー看板を探して断片的には訪れている町も、通して歩いてみると、また違った町の一面を見ることができる。

町ごとに、統一感というか、調和を感じるのだ。
屋根が低い黒壁の家屋がずらりと軒を並べ、背後には神社仏閣が守っているような起宿は、町全体が歴史と共にしっかりと生きていくという気概が見える。
そこにはゴミ一つ落ちいてないし、ピンと張りつめた緊張感があった。
歴史がある街道が通る町ならではの努力かもしれない。

起宿から木曽川の堤防に上がると視界が開け、雪を抱いた伊吹山や養老山脈のなだらかな稜線が見えた。
雪が吹きつける向かい風に逆らうように、木曽川を渡り県境を越えると、岐阜県羽島市に入った。

堤防を下りて小さな集落に入ると、でかいトラックが路地のような狭い三叉路で立ち往生していた。

進めず、戻れず、曲がれず。
それにしても、なんでこんな狭い道に入ってしまったの?
後続の乗用車はどうしようもなく、成り行きを待つしかない様子。

トラックの運転手は若い外国人の兄ちゃんで、何度もハンドルを回したり、ドアを開けて後ろを見たり。

こんなとき、交通誘導員ならどうするだろう…そんなことを思いながら、助けてやれずに横をすり抜けるしかなかった。

美濃路のルートファインディングは道に迷う苦労もなく、名鉄竹鼻線が横切る須賀駅に着いた。
今日はここで打ち止めとし、260円を払って電車に乗り、予約したホテルがある新羽島駅前へ。

晩めしは、須賀駅近くのスーパーカネスエで購入したお惣菜とビール。
汗もかかず、冷え切った体を熱い風呂に沈めると、生き返ったような気がした。

■2023年2月15日 愛知県清洲市~岐阜県羽島市
■31860歩
■20.70㎞
■東横イン羽島駅前
■晴れ

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※気温2度の中、清洲宿をスタート。

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※お地蔵様と馬頭観音

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※長光寺。足利尊氏により再興。尾張六地蔵尊一番札所。稲沢市

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※同上。境内にある六角円堂の地蔵堂。室町時代の建立。重要文化財

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※長光寺前にある四ツ家の追分道標。「右 ぎふ道」「左 京都道」「文政二年己卯」という文字が読める。この道標は岐阜街道と美濃路との追分に立っていたが、ここへ移転された。

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※線路わきに建つ四ツ家追分の石碑。「下津、一宮、黒田を経て岐阜へ向かう鎌倉街道、後の岐阜街道と稲葉、萩原、起を過ぎて垂井へ向かう美濃街道との分岐点である」と彫られている。稲沢市

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※案内板や道標があるので迷うことはない。稲沢市

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※ 国府宮一ノ鳥居と常夜燈。稲沢市

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※稲葉宿本陣。稲沢市

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※稲葉宿。本陣前からの通り。一方通行だが、交通量は多い。稲沢市

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※稲葉宿にある藤市酒造。稲沢市

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※稲葉宿問屋場址碑がある旧家。稲沢市

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※稲葉宿のメイン通り。稲沢市

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※馬頭観音があった。稲沢市

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※萩原宿。左手の建物は旧萩原郵便局。一宮市

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※日光川を渡ると市川房江の生家跡があり、記念館を造る工事が行われていた。一宮市

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※富田一里塚。美濃路の一里塚のうち両側が残る唯一の一里塚で、国の史跡に指定。一宮市

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※起宿。旧宿場らしい雰囲気がある街道を歩く。本陣跡は資料館になっていた。一宮市(旧尾西市)

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※木曽川を渡った

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※大浦の道標。「右 いせみち」「左 おこし舟渡 寛延三庚午年(1750)医師講中」と刻まれている。羽島市

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※正木町の一里塚跡。羽島市

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※美濃路が横切る名鉄須賀駅で二日目のゴール。羽島市

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