四国歩きお遍路(9) 宍喰~佐喜浜

宿に泊まったおかげで、11時間の爆睡。
寝不足を取り戻したからか、まぶたが垂れるような浮腫も元に戻った。

ゴールした宍喰駅までJRと世界初の乗り物DMV(デュアル・モード・ビークル)で移動。
どちらも始発とあってか乗客は私一人だった。

国道を海岸線に沿って歩き、トンネルを潜ると高知県に入った。
これでとりあえず、一国打ちはできた。

東洋町の古い町並みを歩いていると、後ろから道の駅日和佐で会った青年に声をかけられた。
旅は道連れなので、今日一日同行することにした。

探検部に所属する東京の大学生Kさんは、徳島から高知までの野宿旅。
テント無しなので、寒さとの闘いのようだ。

山の話をしながら同じペースで歩いていくが、やはり若いだけあって体力の差は歴然だ。
60リットルのザックを担ぐ姿が様になっている。
まだ、二回生とのことだが、これからが楽しみだ。

40才以上も年が離れた息子のような年齢の若者と、こうして同じような目線で話しができるとは、お遍路の旅ならではか。
体調も今一つでモチベーショも上がらなかったが、彼のおかげもあって、旅が面白くなってきた。

また、今日は昨日にも会った香港の女性とも歩いた。
2ヶ月かけて通し打ちをするという。
日本語もほとんど話せず、不慣れな日本で、まさに、チャレンジャーである。

肌にまとわりつくような、ネバつく海風にさらされながら広大な海岸線を歩いた。
短調な景色のなかにも変化はある。

国道から離れ遍路道に入ると、そこには人の営みがあった。
体育館に敷き詰めたような巨大な網を一生懸命補修する若い漁師たち。
崖にへばりつくように建つ墓石に花を捧げる老夫婦?
過酷な自然と共存する室戸岬に近い町には、そんな風景があった。

14時30分。室戸岬まで18㎞と迫った場所にある民宿に着いた。
自宅で待っているカミさんに、浮腫んでいない顔をLINE動画でようやく見せることができた。

洗濯と入浴を済ませた頃、香港の女性と、数日前に脚の故障でリタイアした長野のSさんが宿に到着。
Sさんは徳島のホテルで休養したあと20番と21番をパスして、電車に乗り継いで来たという。
今日の歩いた距離は40㎞。
脚が治って良かったと思う。

明日は室戸にある三つの寺を打つ。
好天続きに飽きたのか、天気予報は雨を告げている。

◼️2023年3月16日 宍喰~佐喜浜町
◼️39638歩 25.76㎞
◼️曇り時晴れ
◼️民宿徳増

20230316180409864.jpg
※JR牟岐駅で。始発の電車に乗る

202303161806226ae.jpg
※県境を越え、高知県に入った

20230316180702941.jpg
※東洋町の古い町並みを歩く。10年ぶりの再訪だった

20230316180818b42.jpg
※同上

20230316180907ecd.jpg
※二人の若者と歩く。先頭が香港の女性、後ろが大学生の Kさん

202303161810548d9.jpg
※太平洋が迫る海岸線をひたすら歩いた

202303161707478b7.jpg
※佐喜浜の町に入った。宿まであと5㎞を踏ん張る

20230316181259d9a.jpg
※遍路道に入ると、寂れた漁村の風景があった

20230316181350af6.jpg
※津波地域から離れた集落が見えた

メインサイト『琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★

↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪ 
にほんブログ村 旅行ブログ 歩く旅へ


PVアクセスランキング にほんブログ村
スポンサーサイト



四国歩きお遍路(8) 日和佐~宍喰

旅のブログをリアルタイムで毎日発信するつもりだったが、昨日はさすがにその気力もなく、サボってしまった。
生存確認のためのカミさんとの約束を破ってしまった。

3月の四国を舐めていたのか、道の駅日和佐での野宿は想像以上に過酷なものとなった。

国道を疾走するクルマの騒音は我慢できるとしても、寒さだけはどうにもならぬ。
あるものすべてを着こんで寝袋に潜りこんだが、あまりの寒さに我慢できずに午前2時頃にテント内でガスを点火し、湯を沸かしてお茶を飲み、ほとんど眠ることができないまま朝を迎えることとなった。

四国はそれほど寒くないだろうとの先入観から、軽量化を図るためモンベルのリミット4℃の寝袋を持ってきたが、どうやらこれが失敗だったかもしれない。
せめてシュラフカバーがあれば良かったと思うが、仕方がない。
これも良い経験になるだろう。

手足はむくみ、体調も芳しくないので、道の駅から13㎞先にある宿に泊まることにして、ぼんやりとした頭で出発。

コースとしては、寺を打つこともなく、ぼぼ国道を行くので面白味がないが、その分、寄り道もせずに黙々と歩ける。
「遍路の宿南天」さんに幕営用具を預け、軽くなったザックで22㎞先にある宍喰駅を目覚した。

鯖大師を過ぎると海も近くなり、うららかな暖かさで、眠気が襲ってきた。

眠気と格闘するように阿佐海岸鉄道の宍喰駅に到着。
世界初という、電車とバスが一体になった乗り物DMV(デュアル・モード・ビークル)に乗り、海南駅に到着。

宿のスタッフが迎えにきてくださり、投宿となった。

宿は普通の民家で、どちらかというと民泊に近く、元々は食事が出ないということだったが、ピザを焼いたので食べて、と女将さんからあり、空腹を満たすことができた。

この日は、夕食をしてから午後6時半に倒れるように寝入った。
部屋には暖房はなく、体調を崩していたからか、何度も悪寒が走り、それこそ布団にくるまるように爆睡した。

◼️2023年3月15日 日和佐~宍喰
◼️49930歩 32.45㎞
◼️晴れ
◼️お遍路の宿南天

20230316165827c1b.jpg
※国道55号はトンネルが多い

20230316165947d9a.jpg
※国道から外れた遍路道を行く

20230316165636cbe.jpg
※小松大師

20230316170150f9f.jpg
※のどかな風景が続くなか、牟岐に向かう

2023031617070407c.jpg
※海を見ながらの旅となった

20230316170531e86.jpg
※同上

202303161707478b7.jpg
※室戸岬にある24番札所までちょうど50㎞となった

20230316170920e8a.jpg
※宍喰駅に到着

2023031617100310a.jpg
※世界初の乗り物DMV(デュアル・モード・ビークル)に乗った

202303161711058e4.jpg
※宿で。ピザをご馳走になった

メインサイト『琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★

↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪ 
にほんブログ村 旅行ブログ 歩く旅へ


PVアクセスランキング にほんブログ村