平山秀幸監督『神々の山巓』を観ました。
夢枕獏が1997年に上梓したの同名小説の映画化です。
原作については発行と同時に読んで、その書評を『山と渓谷』2002年11月号の特集『
山の名著に親しむ』に書かせていただきました。
映画は原作を超えることができないというけど、登場人物始め、原作の内容を曲げられてしまうと、正直辛いものがありますね。
しかし、クライミングの描写である、谷川岳一ノ倉沢滝沢第3スラブ、穂高岳屏風岩のシーンは迫力があってなかなかでした。
山登りに夢中になっていた頃、屏風岩には何度か登ったことがあります。
登攀中に見下ろすと、横尾谷を流れる梓川の支流が眼下に小さく細く見えますが、映画では町や民家がたくさん写っていた。
おそらく人里に近い伊豆か関東あたりの岩場で撮影したものと思いますが、屏風を登攀したことがあるクライマーならすぐに見破れるシーンだったので、少々興ざめでしたね。
逆に評価したい点としては、登山の軽量化を図るために、鉛筆を半分に折ったり、ノートの表紙を剥がしたり、トイレットペーパーの芯を外したりするシーンですね。これは私も登山準備で同様なことをしていたので、山を知っている人しか描けないと思います。
また、主人公の羽生丈二がクライミング中に被っているヘルメットについても、時代の経過とともに、1970年代(ミレー)、80年代(ガリピエール)、90年代(?)に流行したメーカーの人気ブランドに変わっていくことも感心しました。
こうした細かい描写は、山屋が監修していなくてはできないこだわりだと思いました。
いずれにしても、山岳映画は久しぶりなので、何もこだわらずに観れば、それなりの出来になっていたと評価したいと思います。
それと、改めて思いましたが、阿部寛は絵になる役者ですね。

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阿部寛って好きです。
コミカルなものも演じるし
元々イケメンだから
2枚目もできるし・・・。
術後体調がよくなってよかったですね。
安心は禁物!!お大事に~!
ありがとうございます。
体調管理、頑張ります。
阿部寛はどんな役にもマッチしますね。
改めてすごい役者だと思います。
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