軽量化を図るために紙一枚の重さまで気にして歩いた今回の日本縦断の旅ですが、そんな気持ちとは裏腹にザックに忍ばせていたのがアルフレッド・ランシング著『エンデュアランス号漂流』。
1914年に南極大陸横断を目指して遭難し、17ヵ月後に28名の乗組員全員が奇跡的な生還を果たすというノンフィクションです。
旅の途中で気ままにページを開いてきましたが、468頁の大作なので読み切ることができず、ようやく今日、読了しました。
さて、本書は数多くある漂流記モノでは古典の部類になりますが、サバイバルの視点と主人公シャクルトンのリーダーシップの視点という二つの観点から、単なる漂流記モノではくくれない読み応えがある内容でした。
全編を通して主張する“諦めない精神力”は現代に生きる私たちにも通じるものがあると思いますし、リーダーを信頼したメンバーが一丸となって 数々の苦難を乗り越えていくプロセスは、人間関係が希薄になっている今の社会において清々しさを感じました。
椎名誠氏が『活字の海に寝転んで』(岩波新書)の中で推薦していてずっと気になっていましたが、もっと早く読んでおけば、歩き旅という私の小さなチャレンジにも少しは影響を与えていたかもしれません。
“諦めない”ことは、夢を実現するために必要な最低限の要素だと思います。
また、文庫版あとがきでこの作品が翻訳された経緯に、故・星野道夫氏の存在があったことに改めて驚きました。

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