さすがに南国である。
昨日に続いて、25度超えの暑い日となった。
11月も半ばを過ぎたというのに、この暑さ。
道行く人たちは半袖である。
つい一週間前は信州の温泉地で寒さに震えていたのに、改めて日本列島の広さと大きさを感じた一日だった。
薩摩川内駅前から商店街を抜け、今日も国道3号線との付き合いが始まった。
南九州自動車道の薩摩川内都ICを過ぎると国道は山あいに入り、小さな集落を避けながら縫うように伸びていく。
一里塚のように一定の間隔に植えられた榎の大木や石造りの橋など、薩摩街道の痕跡がいたるところに見ることができるので、退屈せずに歩くことができた。
いちき串木野市に入り、神村学園という目を見張るような巨大な教育施設を見ながら歩く。
見たくなくても、校舎に掲げられた横断幕を目で追ってしまう。
プロ野球選手やゴルフ、オリンピック選手などを多数輩出している名門校のようだ。
市来駅を過ぎたところで、飲食店を発見。
今日もコンビニで済ますことになるかと思っていたが、九州に入ったらぜひ食べたかったチャンポン麺にありつくことができた。
マスクを着けて暖簾をくぐると、狭い店内は満席の状況。
その瞬間に『三密』の三文字が脳裏をよぎったが、空腹には勝てず席に着くことに。
味は申し分なかった。
家族で切り盛りしているのだろうか、高校生くらいのお嬢さんが、客の退席したあとのテーブルや椅子を一生懸命にアルコール消毒をしている姿に好感が持てた。
振り返ってみると、こうした風景は今年の初めまではなかったはず。
料理が運ばれてくるまでマスクを着けていることなど、風邪を引いていてもしたことがなかった。
今はそれも当たり前になり、広い畑で一人で農作業をしているお年寄りがマスクをしている姿を見たりすると、何だか複雑な気持ちになる。
コロナという目に見えぬ敵は、世の中をそこまで変えたのか…などと。
私は歩いているときは、息苦しいのでマスクをしていない。
人と接触する時はもちろんマスクをするが、コンビニやホテルの食堂などでマスクをしていない客を見ると、思わず避けてしまう。
マスクをせずに歩いているのに、自分勝手はなはだしい解釈である。
たったマスク一枚で、人の心までぎすぎすさせる世の中、早く終わって欲しいと思わずにいられない。
感染爆発がすぐそこまで迫っている状況のなかで、のんきに歩き旅を続ける私をコロナ禍の人たちはどう見るだろうか。
そんなことを考えるだけでも憂うつになるが、今は何も考えないで目の前にある道に足を運ぶだけ。
それだけに集中し、目前に迫った佐多岬を目指すだけだ。
午後3時に伊集院駅前にあるホテルに到着。
8時間の歩きからようやく解放された。
部屋に入って鏡を見ると、見慣れた顔が別人と思うくらい真っ黒に日焼けしていた。
■2020年11月15日 鹿児島県薩摩川内市~いちき串木野~日置市
■44969歩 29.22キロ
■ホテルAZ鹿児島伊集院
■晴れ

※薩摩川内の市街地を離れ、川内川を渡った。

※国道3号線を行く。

※薩摩街道が横切る。

※このたこ焼きチェーン、九州に入ってから何軒も見かけた。

※鹿児島まで43キロとなった。

※国道3号線を歩くと、こんな大樹があった。

※薩摩街道に残る十里塚の榎。

※門司から350㎞となった。

※いちき串木野に入った。

※本日の昼ごはんは、チャンポン麺(みよし760円)

※ホーロー看板が貼られた看板屋敷があった。

※市来の田園風景。

※廃業した焼酎の醸造元があった。湯之元温泉。

※美山から国道を離れ、県道24号線に入った。

※県道24号線には竹林と窯元があった。

※無店舗販売所。ミカン3個を100円で購入。

※伊集院の市街地に入った。
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